学情には企業や大学に対する各種事業のほか、国や地方自治体による公的事業を手がけるセクションも存在します。重要な責務が伴う一方、それに比例するようにここでしか得られないスケールの大きなやりがいもあります。そうした仕事への想いについて、プロジェクトリーダーとして第一線で奮闘する社員が語ります。

社員K本社/パブリックサービス事業部
サブマネージャー 2012年入社

国、自治体をクライアントとして持つことの意義

――学情が公的事業を始めたきっかけとはどういったものだったのでしょうか。

そもそも公的部門の成長のきっかけとして、「新卒者就職応援プロジェクト」というプロジェクトの成功がありました。
2008年に発生したリーマンショックによる大不況のあおりを受け、多くの若者が就職難にあえいでいました。そこで国(経済産業省)の取り組みとして、職に就けなかった求職者と人材不足に困る中小企業をマッチングさせるインターンシップを「新卒者就職応援プロジェクト」として広く全国で実施しました。採用コストをかけられない企業に代わり、国が求職者と受け入れ企業にそれぞれ助成金を支給。求職者に実務体験を通じて仕事の魅力を知ってもらい、マッチすればそのまま採用してもらう、という内容でした。今でこそ幅広く認知されているインターンシップですが、当時、公的機関が実施するのは日本初だったのではないでしょうか。大きな話題となり、成功を収めることができましたね。

――学情にとって、「新卒者就職応援プロジェクト」への取り組みはどのような意義があったのでしょうか。

企業が採用する体力のない時代、この事業の実施を通じて、まさに学情の理念である「社会のお役に立つ」ことを実現できたのが、何より良かったと思いますね。また学情の「公的分野に強い」というブランドイメージも、このときに築き上げられました。

――では学情にとって、公的事業における使命とはどういったものなのでしょうか。

私たちの事業の特徴は、クライアントが国や自治体ということです。様々な社会課題を解決するという社会貢献的な意義はもちろんのこと、取り組みを通じて当社の“バリューを高める”というほかの事業では成しえない重要な意義もあると考えています。「公的事業を担当している信頼性の高い企業である」というブランドを形成し、その認知を広めていくことも私たちの重要なミッションですね。

地方の活性化から日本が抱える課題の解消へ

――現在のように景気が好転すると、公的事業にはどのような変化があるのでしょうか。

もともとは就職難時代における雇用促進が公的事業の第一義でした。ただ近年は、地方創生や働き方改革といったテーマに大きくシフトしていっていると感じています。特に全国の地方が抱える人材難に強い危機感を感じています。多くの若者が全国の地方から都市部へ集中する流れはとどまる事を知りません。その影響で地方の経済はますます厳しい状況になりつつあります。そこで現在は、地方移住を促進するUIJターン就職・転職の支援事業を経済産業省や全国の自治体からお任せいただいています。そうした取り組みを発展させ、更なる地方活性化の一助となるような事例を生み出すべく奮闘しているところですね。

――そうした地方創生に取り組むなかで、何か新しい発見などはありますか。

ここ数年で地方創生関連の事業の実績が大幅に増えました。これまでつながりのなかった地域の企業様と連携し、求職者に地域の魅力を伝えていく。地道な活動ですが、そうした取り組みの輪が少しずつ広がってきていることを感じますね。私たちは、東日本大震災直後から、岩手、宮城、福島の東北被災地三県への取り組みに力を入れているほか、九州、四国、中国各地域でも同様の支援を行ってきました。支援する側の私たち自身も、そこで地域の実情や魅力をあらためて勉強させていただくという場面もありますし、これから学んでいかなければならないことはまだまだたくさんあるな、と日々実感します。

――最後に、今後の目標について教えていただけますか。

今後は、外国人材やシニアの雇用促進といった採用領域も視野に入れ、都市部だけでなく、国内全域の経済を盛り上げることが目標です。
日本が深刻な労働力不足を抱える今、新たな手法を生み出し、あらゆる領域で未来の担い手を創出する必要があることは言うまでもありません。そうしたソーシャルインパクトのある取り組みを実践したい方にとっては、学情という会社は魅力的に映るかもしれませんね。やはり何ごとも積極的にチャレンジさせてくれる会社ですから。同業他社でこういった公的分野に携わっておられるのは、人材業界のエキスパートやベテランの方が多いようですが、当社は若手であっても思い切って任せてもらえる風土があります。もちろんプレッシャーや困難は伴いますが、その分ほかの企業では味わえないような成長もあるはずですよ。